Amazonをつらつら眺めていて今頃気付いたんですが、超朗報じゃないですか。
速攻で予約しました!
ず~~~っと待ってましたよ、Blu-ray BOX化!
この「イリヤの空、UFOの夏」は2001年~2003年にかけて電撃文庫から刊行されたSFラノベで、ラノベの中では最も好きな作品の一つです。
Bru-ray BOXの発売日は2018/10/2で、特典がまた豪華ですよ。
【封入特典】
・園原電波新聞部 極秘 CD
<収録内容>
ドラマCD「イリヤの空、UFOの夏 エピソードZERO ESPの冬」
OPテーマ「Forever Blue~akiho ver.~」(歌:千葉紗子)
EDテーマ「ひまわり~iriya ver.~」(歌:野中藍)
※アニマイスターレーベルのファンクラブ「マイスターレッツ」入会特典として配布された
ファンクラブオリジナルCDの収録内容を再録
・スペシャルブックレット
<収録内容>
原作・秋山瑞人 過去の書き下ろし短編を再収録
「グラウンド・ゼロ」(イリヤの空、UFOの夏 オフィシャル・イラストレーションズ収録)
「それ以外のことについて言えば、」(ドラマアルバム イリヤの空、UFOの夏 収録)
当時でも入手難易度が高かったCDとか全部盛りですね、これは買わねば。
「グラウンド・ゼロ」は第一話の前日譚にあたる書き下ろし小説で、イリヤが何故あの日、あんなところにいたのかが分かりますので、入手した人は必ず読みましょう。
原作者は秋山瑞人氏ですが、「イリヤ~」以降はさっぱり名前も作品も聞かなくなりました。
イリヤのOVAが発売されたちょうど同じ頃に「ミナミノミナミノ」というイリヤと同じ宇宙人が絡むモノ?を執筆されて、私も読んだんですが1巻(2005年)以来、続巻が未だに音沙汰無しの状態です。
この方、まだ業界にいらっしゃるんでしょうかね?
2005年のOVAがHDリマスターされてBlu-ray化。3巻のピンボケ問題は修整されるんだろうな?
「イリヤ~」は2005年に全6巻(各話30分)のOVAとしてアニメ化されました。
東映アニメーションが制作し、キャラクターデザイン倉嶋丈康、ブラックマンタ(戦闘機)のデザインに佐山善則と今思えば実力派のスタッフを揃え、絵的にはそこそこクオリティが高かったです。
・・・絵的にはね。
女の子の作画とブラックマンタ(戦闘機)には特にこだわっていたと思います。
問題はシナリオでした。
まぁ、出版ラインが電撃文庫とは言え、全4巻のかなりハードな内容のSFセカイ系小説を萌え絵のキャラクターを動かして全6話でアニメ化、というのが大変だったのは想像に難くありません。
私も含め原作を読んで作品のファンになった人間からすれば、どうアニメ化をしようが100%満足できるという事は無いのでしょう。
が、それにしても期待を裏切られたと感じたファンは多かったんじゃないでしょうか。
要は原作の魅力が随分薄められてしまったシナリオだったんですね。
私はもちろんDVDを全巻買ったんですが「12話あったらもっとマシな出来になっただろうになぁ」とガックリしたのを今でも覚えています。
絵的には「当時としては」という但し書きが付きますが充分なクオリティでした。
原作イラスト担当の駒都えーじさんのテイストが100%出ているかというと、そんな事は無かったんですが、そこそこ安定したキャラ作画、背景、そして当時としてはまだ珍しかったCGで描かれたブラックマンタ、と、まぁそこそこOVAクオリティの絵ではありました。
ところが何故か、3巻(3話)だけ全編、明らかにピンボケ状態なんですよ。
発売当時も「え?なにこれ?欠陥商品?」と話題になったんですが、無地テロップ系の画面は普通なのに、本編が最初から最後までピンボケというのが演出なのか、フィルターのミスなのか、他の何か意図があったのか、結局明らかになっていないはずです。
2005年の東映アニメーションがデジタル作画か、セル作画なのか知りませんが、時期的には微妙ですね。
まさかセル作画で撮影ミスのせいであんなボケボケの画面になったとしたら、Blu-ray化で直せるのでしょうか?とても不安です。
でも「HDリマスター」とか謳ってるんだから、あの謎ピンボケがBlu-ray化にあたってちゃんとクリアになってるんでしょうね?
いや、直さないとか、許さないよ?
特に3巻は、原作でも屈指のエピソードで、ラストの演出やCGパートが凄く頑張っていただけに、ホント全編エンコード解像度を間違えたか、ガウスフィルターをかけたかのようなピンボケになっているのが到底許せないです。
原作未読の人は原作だけでも読んであげて!
私はリアルタイムに読んでいたわけではないです。
OVA化された頃、良くタイトル名を聞くようになりました。
イリヤというのは入里野香奈という少女の名前なんですが、イリヤ・カナと読むとキリスト教的な意味があり、カトリックの私としてはちょっとピンと来るものがあったんですね。
イリヤ・カナ、UFOの夏というインパクトのある名前が刺さって、アニメ化もされたのね、じゃ読んでみるかと軽い気持ちで一気に全巻読んだ記憶があります。
ネタバレを避けて言及しますが、内容的にはSF設定を背景にしたボーイ・ミーツ・ガールもので、ガール・ミーツ・ボーイものです。
中学生という無力な子供時代に2人の少年少女が命を賭ける物語で、とても切ないお話です。
古いラノベを知っている人は、笹本祐一の「妖精作戦」シリーズに非常に似ていると言えば分かってもらえると思います。
ラストシーンの1文は未だに心に残っていて、「そら」で言えるぐらいの短い一言なんですが、もの凄く心が震える文章なんですよ。
ラストシーンに関しては、ページ構成も緻密に考えられており、これは、Kindleのような電子書籍ではなく、紙の本じゃないと成り立たない作りになっています。
未読の人はこう書かれても何の事だかさっぱりだと思いますが、製本された原作を読めば分かります。
ラストシーンの1文がページのどこに現れるか。
読み手がどういうリズムでこの1文を目にする事になるのか。
この1文を読むことで「アニメや映画が絶対に小説に勝てない事がある」という瞬間を体験することができます。
たぶん、映画界のトップが天才クリエイターを擁し、原作を完全に読み込んだ上で超大な予算を投じたら、あのラストシーンの1文を超えるだけの感動を与えうる映像を作れるのかも知れませんが、それぐらいハードルが高いと思いますよ、本当に。
残念ながらと言うか、当然ながらというか、東映アニメーション制作のアニメの方はこのラストシーンも完全に原作負けしております。
まぁ私はサウンドトラックも購入したぐらいですので、音楽は良かったと思いますけどね・・・。
ufotable制作で12話でリメイクすれば今でも充分ヒットすると思うんですけどねぇ。
ほら、UFOがテーマの一つだし。