今年も昨年に続き、5月にイタリア旅行へ行きました。
ミラノ・ベネチア・フィレンツェを回ったので、何回かに分けて記事を書こうと思います。
今回はベネチア観光編です。
ベネチアと言えばガンスリンガーガール終盤の重大なクライマックスシーン
私の最も好きな漫画の一つである「ガンスリンガーガール」(相田裕/アスキー・メディアワークス)終盤で、壮絶な戦闘シーンが繰り広げられた舞台です。
物語がカタストロフへ向かって転げ落ちていく転機とも言える重大な局面で、この戦闘シーンは特に何度読んでも凄いと思います。
「ガンスリンガーガール」は私の中では不朽の名作で、イタリア全土の観光名所が舞台になっていますので、単にイタリアが好きだという人も一読することをおススメします。
ただし涙腺崩壊必須ですぜ。
まずは玄関口イタリア国鉄サンタ・ルチア駅へ
ベネチアへはトレニタリア(イタリア国鉄)で行きました。
ベネチアは干潟の上に建てられた群島で構成されており、イタリア本土側で降りてからバスで本島側の玄関口まで行く場合と、最初から本島側の玄関口まで行く場合があります。
ホテルをどちらで取るかで変わります。
もちろん、本島側のホテルの方がお高くつきます。
本土側のホテルを取った場合、ベネチアの島々を観光するにはバスでホテルとの間を行き来しなければならないからです。
私は今回、本島側にホテルを取ったので、サンタ・ルチア駅で降りました。
ちなみに本土側で降りる場合は、一つ手前の駅(サン・マリノ駅)で降りる事になります。
イタリアの駅の電光掲示板等の表記には「Venezia S.M」や「Venezia S.L」と表示されており、え?どっち?と困惑したのですが、サン・マリノとサンタ・ルチアの略ですね。
私も今回初めて知ったのですがベネチアは群島になっており、玄関口であるサンタ・ルチア駅からそれぞれの島に水上バスで移動します。
サンタ・ルチア駅の正面玄関を出ると、広い階段があり、降りたすぐ先は水上バス乗り場になっています。
正面玄関を出た瞬間にこの景色が広がり、初めて訪れる観光客は衝撃を受ける事が間違いありません。イタリアの観光名所の中でも、ここは別世界感が凄いです。
ディズニーシーにはベネチアを模したエリアがあるんですが、まぁ比較になりません。
トランクを抱えている場合は右側のスロープから降りよう
ベネチアにホテルを取っている場合、サンタ・ルチア駅の正面玄関を出ると広がる階段をトランクを抱えて降りる事になってしまいますが、これ大変です。
実は目の前の景色に心奪われて見落としがちなんですが、正面玄関を出て右手方向にちゃんとバリアフリーのスロープが設置されています。
トランクがある場合はこのスロープを通って水上バス乗り場のある広場まで降りましょう。
ためいき橋
「ガンスリンガーガール」ではこのシーンです。
©YU AIDA 2009(相田裕/アスキー・メディアワークス「GUNSLINGER GIRL⑪」Kindle版P55)
これ一見ただの観光ガイドに見えるんですが、実はすごく重要なシーンです。
写真を撮っている場所は、この橋と平行にかかっている橋で、水上バスのバス停からすぐの場所です。つまり、手前側は海(運河)です。
奥にも同じような橋が架かっているのが見えますね。
ベネチアは群島になっている上、島の中も運河が張り巡らされているのでこのような橋が至る所にあります。
それぞれの橋の幅も狭いので、観光客でごった返します。
当然、車やバイクなんて1台も走っていないので、ガソリンの匂いは殆どしません。殆どというのは、水上バスやモーターボートが運河を走っているからで、これらの排気ガスは少し匂いますね。
サン・マルコ広場
「ガンスリンガーガール」の劇中では、ベネチアは高潮で水位が上がり、この広場は60cm水没しているという設定です。
私が行った時は水没してはいなかったのですが、実際に劇中のような状態になるらしく、テーブルを並べて渡し板にするそうです。
劇中ではそれも正確に描かれていますね。
このサンマルコ広場での鐘楼を巡る戦闘は、終盤のシナリオ上も重要なシーンなので極力ネタバレをしないように触れていきたいと思います。
コッレール美術館
「世界で最も美しい広場」と言われるサンマルコ広場を取り囲む柱廊の建物はコッレール美術館となっています。
ガンスリではこのシーン。
©YU AIDA 2009(相田裕/アスキー・メディアワークス「GUNSLINGER GIRL⑪」Kindle版P136)
トリエラとヒルシャーの絆にじわっときます。
一方ヘンリエッタとジョゼは・・・。
サンマルコ時計塔
ヘンテコな時計とその上に翼を持つ獅子のレリーフ、屋上に鐘があり、両側の像が時刻になると鐘を撞きます。
ジャンとリコが陣取ったのはここですね。
©YU AIDA 2009(相田裕/アスキー・メディアワークス「GUNSLINGER GIRL⑪」Kindle版P60)
ここから鐘楼へ向かって撃ちあげるんですが、リコのドラグノフなら当たるのか?
それにしてもこの兄弟ェ・・・。
一応擁護しておくと、ガンスリのこのエピソードは「ヴェンデッタ」(=復讐劇)というシリーズで、この兄弟は復讐で頭が一杯になってしまってます。正気ではありません。
まぁジャンの方は普段とあまり変わらないかも知れませんが。
鐘楼への突入経路
右側の建物は、これも観光名所である「ドゥカーレ宮殿」です。
ドゥカーレ宮殿から「ためいき橋」を通り、牢獄へとつながっているので、ここは「ためいき橋」のすぐ隣に位置しています。
劇中ではこの宮殿から鐘楼の正面玄関へ向かって渡し板が設けられています。
©YU AIDA 2009(相田裕/アスキー・メディアワークス「GUNSLINGER GIRL⑪」Kindle版P69)
鐘楼の正面だと、位置的にはこの宮殿入り口(Carta Gate)だと思うんですよね。
©YU AIDA 2009(相田裕/アスキー・メディアワークス「GUNSLINGER GIRL⑪」Kindle版P75)
シルヴィアとキアーラはここを一気に走り抜けたんですね。
結構な距離があります。
鐘楼の高さが約100mらしいんですが、宮殿から正面入り口までも100m近くありませんか?
©YU AIDA 2009(相田裕/アスキー・メディアワークス「GUNSLINGER GIRL⑪」Kindle版P86)
こちらは鐘楼の南側で、トリエラとベアトリーチェが側面にワイヤーフックをかけて駆け上がる経路です。
©YU AIDA 2009(相田裕/アスキー・メディアワークス「GUNSLINGER GIRL⑪」Kindle版P82)
©YU AIDA 2009(相田裕/アスキー・メディアワークス「GUNSLINGER GIRL⑪」Kindle版P93)
義体にしかできないアクションで、本当に舞台設定が素晴らしい。
ヘンリエッタとジョゼもこちらがわの屋上から援護しています。
ベアトリーチェの壮絶な戦いのラストで○○が○○するのもこの南側面です。
鐘楼を登る
この鐘楼にはありがたいことに、展望台までの直通エレベーターがあります。
入り口を入ったところにチケット売りのボックスがあり、人の流れを見て一定人数ずつ上へ上げてくれます。だから登るには入り口までの行列に並ぶだけでOKです。
一人10ユーロぐらいだったかな。
©YU AIDA 2009(相田裕/アスキー・メディアワークス「GUNSLINGER GIRL⑪」Kindle版P83)
柵の向こうにはエレベータの入り口が描かれています。
展望台は思ったより狭いです。
ガンスリの義体が縦横無尽に移動して攻撃するには充分ですが、守勢側は相当不利だったでしょう。
フレンドリーファイアが恐すぎます。
鐘は4隅に対応する形で4つありました。
狭さの感覚が伝わるかと思います。
ここで繰り広げられるトリエラとベアトリーチェの死闘については、ぜひ漫画本編をご覧ください。
屋上からはベネチアが一望でき、絶景です。
鐘楼の東側、正面入り口方面を見下ろしたところ。
宮殿側の、シルヴィアとキアーラが突入する経路が丸見えです。
これもズームで撮っているので、肉眼では地上の人間はここまで大きく見えません。
ですが突入するメンバーはいいように撃たれるでしょうね。
上で矢印付きの写真を掲載しましたが、ガンスリの劇中では渡し板の位置が正面に見える宮殿の入り口(Carta Gate)ではなく、柱廊の左から3番目ぐらいの位置のように描かれています。
恐らくなんですが、宮殿の左側にくっついている「聖マルコ寺院」を修復している期間は、この正面の経路が修復用の物資置き場によって遮られていたようです(Google Mapで確認)。
なので、相田裕先生が取材した頃はCarta Gateから鐘楼の正面入り口まで真っすぐ走る事ができなかったんじゃないかと思います。そこで仕方なく宮殿の柱廊から渡し板を並べるように描いたんじゃないかと。
あくまで私の想像ですが。
西側、サンマルコ広場を見下ろしたところ。ズームで撮ってます。
ガンスリでは左側の屋根の上からヘンリエッタとジョゼが援護射撃をしています。
下からこの鐘楼に向かってライフルを撃ちあげて命中するものなんでしょうか。
北側、時計塔を見下ろしてます。ガンスリではリコがドラグノフで撃ってきます。
鐘楼のこの高さだと海からの風も強いですが、この写真だと普通に頭撃たれそうですね。
サンクレメンテ島は南側で、こちらの方向です。
地図で見ると一番奥の島がそれっぽい気がするのですが。
サンクレメンテ島は高級ホテルになっているので、いつかぜひ泊まりたいです。
観光地からちょっと遠いのでイチイチ水上バスに乗らなければなりませんが。
サンクレメンテ島が重要なポイントになっているという事は、相田裕先生は泊ったんでしょうか。
今回のベネチア観光「ガンスリンガーガールの例のバトル」編はこんなところで。