2024/7/2にリリースが予定されているFF14の大型パッチ「黄金のレガシー」に向けて、つい先日ゲーム用PCを新規に組みました。
おりしも4/14には新しいベンチマークソフトが配信されたので早速回してみます。
新規に組んだPCのスペック
パーツ | 製品名 | 参考価格 |
CPU | Core i9-14900KF | \87,480 |
CPUクーラー | NZXT KRAKEN Elite RGB 360 White 簡易水冷CPUクーラー RL-KR36E-W1 FN1883 | \51,889 |
GPU | GIGABYTE NVIDIA GeForce RTX3090 GV-N3090GAMING OC-24GD (※旧ゲーミングPCから使い回し) |
\233,955 |
Motherboard | ASRock Z790 Pro RS WiFi | \27,280 |
メモリ | Team DDR5 5600Mhz PC5-44800 16GBx2枚 Red Vulcan | \15,780 |
電源 | CoolerMaster V1200 Platinum 1200W 80PLUS PLATINUM PS443 RSC00-AFBAG1-JP | \48,800 |
PCケース | NZXT H9 Flow CM-H91FW-01 | \19,991 |
Cドライブ | CFD MGAXシリーズ SATA接続 2.5型 SSD (2TB) CSSD-S6L2TMGAX |
\16,480 |
OS | Windows 11 Home 日本語版 | \11,000 |
参考合計費用 | \512,655 |
CPUについては、今新規にゲーミングPCを組むなら最高スペックに位置するCore i9-14900KFを選びました。
Kなのでオーバークロックモデルですが、intel様標準のTurbo Boostに全てお任せで、手動でオーバークロック設定を弄ったりは一切していません。
面倒くさいし、トラブルの元ですからね。
そして今回、とうとう嫌々ながらCPUクーラーを簡易水冷にしました。
水冷クーラーなんてベンチマーク芸のしょーもないアフィBlogとかしょーもないYouTuberが閲覧数稼ぎのために使う、百害あって一利無しの情報商材のような糞パーツだとずっと思っていたし、今も思っているのですが、i9-14900はもう空冷では通常運用すら無理というのが現実らしいので、本当に、死ぬほど嫌なんですが簡易水冷クーラーを選択しました。
というかですね、水冷じゃないと運用できないCPUってのがもう破綻してると思うんですよ。
空冷で充分冷えるCPUを作るのがお前らの仕事だろうが、と。
しかも、いかにも脆弱そうなゴチャゴチャした安っぽい簡易水冷クーラーが5万円て・・・どうせすぐぶっ壊れるんでしょ?
GPUは3年前に購入したRTX3090を旧ゲーミングPCから移植しました。
RTX4090を買おうか迷ったのですが、RTX5000番台が今年の年末に出るとか出ないとか言う噂もあり、また、RTX3090は3年前のモデルとは言え、性能的には4070tiより劣るが無印4070よりは上、という位置にあるので、まぁ今年中は待つか、と思っています。
マザーボードに関しては、個人的にすごく信頼しているASRock製のZ790 Pro RS Wi-Fiを選びました。
DDR4モデルかDDR5モデルか迷いどころだと思います。
結局DDR5モデルにしたのは、まぁ将来性ですね。
これからゆるやかにDDR4は消え去っていくのが確実なので、ただ高価なだけで性能的なアドバンテージは全く無いDDR5ですが、例えば将来、メモリを32GiBから64GiBに増設せにゃならん、となった時にDDR4はもう入手できません、とかなると却って面倒臭いな、という、その程度の目論見です。
ただ、このマザーボード、M.2スロットに最初からWi-Fiモジュールが挿さっているのですが、これは全く不要でした。
BlueToothトランスミッターとしても使えるので、まぁいいか、と思ってワイアレスヘッドフォンとペアリングしたのですが、専用のトランスミッターと比べると明らかに到達距離が短いです。
なんせ、ケース背面にアンテナをぶっ挿す仕様ですので、PC本体が遮蔽物になる上、PC自体デスクの下とかに置くものなので、ワイアレスヘッドフォンをしたままマンションの部屋から部屋へ移動するとブツブツと音が途切れてしまいます。
逆に、PCと同じ部屋内でBlueTooth機材を使う分には全く問題無いレベルで接続できているので、私のようにワイアレスヘッドフォンをしたまま部屋間を移動するなんて事をしない人であれば、充分使用に耐えます。
「黄金のレガシー」ベンチスコア・解像度3840×1600・Auto HDR On
スコア14,374「とても快適」です。
「非常に快適」ではありません。
同じPC、解像度で暁月ベンチを回したスコアは以下です。
暁月ベンチのスコアは約21,500なので「黄金のレガシー」は7,000ポイント下がっています。
グラフィックスアップデートが反映されたベンチマークなのかどうかは、はっきり言って見て分からないレベルなんですが、恐らく反映されているからこそのこのポイント低下なんでしょう。
確かに、花や樹木の葉は暁月までのパンチスルーと比較して明らかに綺麗になっており、その点だけは視認できます。
が、それ以外の画面全体から受ける印象は正直言って現状と大差ありません。
にも関わらず7,000ポイントもベンチスコアが下がっています。
7,000ポイントというと暁月から30%重くなったと言う事ですので、PCでプレイしているヒカセンはPCのアップグレードを考えるべきなのかも知れません。
「黄金のレガシー」ベンチの設定とカスタマイズした点
「黄金のレガシー」「暁月のフィナーレ」両ベンチ共に、最高設定から少し弄っています。
「黄金のレガシー」のベンチ設定と、私の「マイセット」で変更している点について以下で説明します。
グラフィック設定1
解像度設定
グラフィックアップスケールタイプ
今回のベンチから「グラフィックアップスケールタイプ」なる設定が追加されました。
私が使っているグラボはNVIDIA製なのでNVIDIA DLSSを選択しています。
ベンチマークソフトのオプション画面ではNVIDIA DLSSとのみ表記されていますが、どうもこれはDLSS2らしいです。
一応設定してはいますが、このDLSS2というのは特にPCプラットフォームにおいてGPUの負荷が高いシーンで、解像度の高いモニターに出力しようとすると処理落ちが発生するため、内部解像度を小さくして出力時にアップスケールするための機能です。
業界用語で言うところの「GPU落ち」を解決するためのメソッドですね。
後に説明する「ディスプレイ設定」タブにおいて、解像度の設定が「最高設定」でもフルHD、すなわち1920×1080になっていました。
つまり、FF14の「黄金のレガシー」以降のレンダリングの指針として、内部解像度はフルHDで、4KやUWQHD+のモニターに表示する際はDLSSによるアップスケールを前提としているのかも知れません。
私のPCに積んでいるRTX3090の場合、内部解像度をモニター解像度と同一サイズに設定しても現在のFF14では120fps以上のリフレッシュレートで描画が間に合っているため、「ディスプレイ設定」で解像度をモニター解像度と同じ値に変更しています。
この場合、DLSSは全く使われず、従ってこのオプションは無意味となります。
ダイナミックレゾリューション(動的解像度)
これも最近のゲーム開発の現場では当たり前の技術で、GPU処理が目標のフレームレートに間に合わないぐらい重くなった場合、内部解像度を小さくしてからモニター解像度に拡大する事でGPU落ちを防ぐ手法です。
GPUで行わなければならない処理というのは多岐に渡るのですが、処理高速化において最も簡単且つ効果が高いのが「内部レンダリング解像度を小さくする」だからです。
いわゆる「縦マルチ」で任天堂プラットフォームという足引っ張りハードにも対応しろと言われた場合、まともな開発会社なら必ず「任天堂足引っ張りハードだけは動的解像度オン」つまり30fpsで720pですらレンダリングが間に合わない場合があるから、内部解像度はそれこそ640×480というショボい解像度に(泣く泣く)してから拡大するという対応を行っています。
DLSS2というのはこのアップスケールを高品質で行う技術なので、動的解像度とセットになっていますね。
GPUの処理が間に合っている、いわゆる軽いシーンは内部解像度もモニター解像と同じサイズにするのですが、重いシーンは解像度を下げる、つまり動的に解像度を変えるという事です。
「縦マルチ」のタイトルで、PS5やXbox Series Xは4K解像度で高精細な画面なのに、任天堂の足引っ張りハードだけ「画面ボケボケ」「テクスチャが粗い」というのはこういう訳です。
つまり、DLSS2や動的解像度はゲームのグラフィック処理負荷に対してGPUのパワーが足りない時のための技術なので、お金をかければいくらでもスペックをあげられるPC環境においては、全く不要で無意味な場合もある、と言えます。
描画設定
「LODを有効にする」をオンにしています。
LODは遠景のモデルを頂点数を減らしたバージョンに差し替える手法で、頂点数の変化がパカパカ切り替わるのが目に見えるような実装ならオフにしたいところですが、FF14では経験的にそのような見苦しい切り替えになっていないので、私は常にオンにしています。
LODというのは頂点数を減らしたモデルをそれこそ地形、キャラクター、オブジェクト全てについて事前に作成しておくという、デザイナーコストがかなりかかる手法です。
最近はハイポリモデルからローポリモデルを作成してくれるツールというのが一般的になってはいますが、当然糞高いライセンス料を払ってますし、LODの適用システム自体はプログラマが実装しなければならず、見た目の調整にも決して安くないコストがかかります。
LODはどちらかというとCPUの負荷を減らす効果が高いので、今回組んだゲーミングPCに積んでいるCore i9-14900では全く必要無いはずですが、私の場合は開発者の苦労を知っているため、せっかくLODを実装したのなら有効にして欲しいでしょう、という、あくまで気分の問題でオンにしています。
グラフィック設定2
「最高設定」でセットされた値から変えていません。
グラフィック設定3
「最高設定」でセットされた値から変えていません。
グラフィック設定4
「最高設定」でセットされた値から変えていません。
テクスチャ異方性フィルタはGPU負荷が高く、x16というのはかなり重い設定です。
個人的にはx8やx4でも充分だと思うのですが、ひとまず最高設定のx16にしておきます。
GPUの処理が間に合ってないな、と思ったら真っ先にx8やx4に落とす項目ですね。
ディスプレイ設定
スクリーンモード設定
デフォルトだとウィンドウモードになっているので、普段プレイしている「フルスクリーンモード」に変更しています。
解像度設定
デフォルトだとフルHD(1980×1080)になっているので、使用しているモニターの解像度と1対1のUWQHD+(3840×1600)に変更しています。
解像度をデフォルトのフルHDにしてDLSS2によるアップスケールに頼った方がスコアは上がるのかもしれませんが、これも「必要無いなら胡散臭いAIなんぞのアップスケールなんぞ使いたくない」という気分の問題からネイティブ解像度に変更しました。
サウンド設定
「最高設定」でセットされた値から変えていません。
その他
「最高設定」でセットされた値から変えていません。
ベンチを回している時のGPU/CPU温度
MSI AfterBurnerで計測しました。
さすが簡易水冷と言うべきか、あるいはFF14程度ではCPUパワーは大して必要無いのか、CPUは50度~70度でかなり余裕です(室温24度)。
GPUの方もベンチ中は60度付近で安定しており、ベンチが終了すると40度まで下がります。
これを見る限り、CPUもGPUもFF14の「黄金のレガシー」拡張パッチを快適に遊ぶ分にはオーバースペックなPCになっていると言えます。
FF14だけプレイできれば良いという方は恐らくPS5でも充分じゃないでしょうか。
私の場合はFF14以外にも重めのPCゲームを散々プレイしているので、予算が許す限りいくらでも高スペックのパーツにアップグレードしたいところですが、こと「黄金のレガシー」のためだけに古いPCをアップグレードする必要があるか、という視点で言えば、ここまでのスペックは全く必要無いでしょう。