4/14に公開されたFF14「黄金のレガシー」ベンチマークソフトですが、6/3にv1.1へアップデートされました。
アップデートの内容ですが、以下のページに詳しく解説されています。
前のバージョンが公開された当時は、まとめサイトを中心に多くのネガティブな反応が見られたように思えます。
私もグラフィックスアップデートに対して少なからず期待を抱いていたので、それが反映されているのが売りのベンチマークソフトを動かしてみた感想は、正直「うーん、草木はともかく、キャラって何か変わったんですか?」という微妙なものでした。
もう7.0の公開まで1ヶ月切ってるんだから、ベンチマークソフトなんぞ放っておけばいいじゃん、どうせすぐ本編が遊べるんだから、とも思うのですが、さすが吉Pと言うべきか、ユーザーの反応に対して放置して良いものとダメな物の線引きがはっきりしており、今回「黄金のレガシー」ベンチv1.1の公開となったようです。
殆どのユーザーは私のようにベンチマークやキャラクリの画面が多少微妙だろうが7.0を心待ちにしていると思うのですが、今回は初めてグラフィックが変わるという事で、自キャラの見た目の変化に対して過度な拒否反応を持つ人達もいるし、アンチによるネガキャンにそれを利用されるリスクは看過できないって事でしょうか。
幸いウチの子はどこに出しても可愛いメスッテなので「黄金のレガシー」ベンチでも「何か変わった?」という感想はむしろ、印象が変わっていないという、ある意味望ましい結果なのでしょう。
v1.1版「黄金のレガシー」ベンチスコア・解像度3840×1600・Auto HDR On
なんとv1.0と比較してスコアが上がりました。
v1.0のスコアは14374「とても快適」だったのが、ほぼ17,000になっています。
15,000を超えたので「非常に快適」評価です。
設定は前回と全く同じです。
2ヶ月で最適化がそれだけ進んだんでしょうね。
「たった2ヶ月で?」と思われる人もいるかと思いますが、プログラムの最適化・軽量化作業というのは2人月もあれば(もちろん一定水準以上の優秀なプログラマという前提ですが)普通に成果は出ますし、FF14は残念ながらそこまで最先端のグラフィックという訳でも無いのでまだ最適化の余地はあるという事でしょう。
「最高品質」のプリセットから変更している点
前回の記事で書いた設定と同じですが、ここでも書いておきます。
グラフィックスアップスケールタイプ
NVIDIA DLSSに変更。
適用するフレームレートのしきい値は「60fpsを下回った時」。
描画設定
「LODを有効にする」にチェック。
ディスプレイ設定
スクリーンモード設定:フルスクリーンモードに変更。
解像度設定:画面解像度プリセットを3840×1600に変更。
見た目ってv1.0から変わった?
「黄金のレガシー」ベンチマークソフトは、自動で毎回同じタイミングのスクショを保存してくれる機能が標準で動いています。
v1.0とv1.1で同じ設定で撮られたスクショの比較をしてみます。
ヒロシの顔アップ比較①
【v1.1】
【v1.0】
クリックするとフルサイズになりますが、肌のノーマルマップ(凸凹)がv1.1では控えめになっています。
左目側に垂れている前髪の影が顔面に落ちる(セルフシャドウ)が、v1.1では全く見られません。
セルフシャドウというのは体に対して綺麗に反映されれば立体感・存在感が増して良い効果をもたらしますが、FF14の場合、キャラクターの描画で何が気になるかと言えば解像度の粗いセルフシャドウがジラジラしながら顔にかかる点だったので、ならいっそせめて顔にかかるのはやめようというデザイナー判断に至ったのかも知れません。
また、このカットではv1.1ではv1.0よりコントラストが弱くなっているように見えます。
シーン中の各平行光源の強さを調整したのかも知れませんが。
「瞳のハイライトが無くて生気が無い」という批判がv1.0公開時には見られましたが、このカットでv1.0とv1.1を比較すると、眼球の反射光の位置がv1.1はほんの少しだけズレているように見えます。
が、ベンチマークソフトのランチャー画面に描かれているヒロシの眼光とはほど遠く、やっぱり生気が無いように見えますね。
よく見るとv1.0でも眼球の反射光は瞳孔の中心にほんの小さなドットとして見えてはいます。
瞳のハイライトの表現はなかなか面倒で、Jeremy Birnの「ライティング&レンダリング」という3DCGにおけるライティングのバイブルにも「目のライティング」という項で強膜・虹彩・瞳孔・角膜のそれぞれにどのようなハイライトが当たるべきかが具体的に解説されています。
ざっくり言うと「眼球の各パーツ」に合わせて専用のスペキュラーライトを然るべき場所が光るように(必要なら作為的に)配置しろ、という事なんですが、CG映画では無いリアルタイムのゲームでは処理負荷的にも、調整コスト的にも相当面倒な話になります。
大抵のゲームでは眼球モデルの表面にハイライトを描き込んだテクスチャを貼るのが、1番それっぽく見えて処理負荷的にも最軽量なので採用されており、現行のFF14もその例に漏れずなのですが、グラフィックスアップデートでは旧来の手法はやめ、ライティングによるスペキュラー計算を行うようですね。
ベンチ中のヒロシの顔面アップを見るとなんかまだイマイチな気がするので、一体ウチの子はどうなってしまうのか心配ではあります。
ヒロシの顔アップ比較②
【v1.1】
【v1.0】
ヒロシの右目の強膜(白目)部分のスペキュラーがv1.1の方がはっきり光っていますが、うーん、そうじゃ無いんだよなあって感じですね。
あとやっぱり、v1.0では右目にかかっている前髪のセルフシャドウがv1.1ではオフになっています。
このカットではヒロシよりも背景の木々の影がv1.0とv1.1で大きく違っているように見えます。
v1.0ではヒロシの後頭部に位置する葉っぱに、恐らく同じ木の別の葉っぱのセルフシャドウがかかっていますが、v1.1では殆ど影が落ちていません。
かと思うと、背後さらに奥の木の幹にかかっている葉っぱのセルフシャドウはv1.1の方があからさまに多く、v1.0の方は殆ど影が落ちていません。
樹木の枝や葉は風で揺れている表現のためにランダムでワサワサ動くよう実装されているものですが、それにしたって影の落ち方が違い過ぎやしないか?と思います。
ヒロシの顔アップ比較③
【v1.1】
【v1.0】
このカットではv1.1の方があからさまに高コントラストになっています。
何なんでしょう、元々こういうライティングにしようという意図だったんでしょうか?
ヒロシの目のハイライトに関してもこのカットはv1.0とv1.1の差は殆ど無いように見えます。
個人的にはこのカットのヒロシ、v1.1の方は「龍が●く」に出てくるチンピラみたいに見えて嫌です。
v1.0のライティングだと迫力に欠けてちょっと面白くなってる、とか言われたんでしょうか?
背景のエフェクトが全然違うじゃんと思われる方がいるかもですが、こういうパーティクル系エフェクトはランダム値で動くよう設定されていますので、再生する度にこの程度は違う絵面になります。
いよいよアーリーだなあオイ!!
楽しみですね。
特にグラフィックスアップデート。
何と言っても最大の目玉ですしね、ミラプリの染色が装備ごとに2箇所に増えるのが!